2013年12月30日月曜日

色々やるとどれも上手くならない...のか?

こないだ振り物の話を書いたら、意外に反響が大きかったです。
最後のほう、振り物をやることで太鼓も上手くなる気がすると書きましたが、今日は楽器を複数やることについてちょっと書いてみたいと思います。

今はマルチパーカッションでやるということに力を注いでますが、打楽器を始めたのが遅いこともあって、複数の楽器を並行して習得することには悩みもありました。
最初にやり始めたジェンベに使う時間が短くなって、それだけ集中してやるよりも上手くならないんじゃないかとか、そんな悩みです。
まあ結局なんとなく色々やってるんですが、やってみて少し分かったこともあります。

たとえば、二種類やったから上達の速度も半分になるかというとそんなこともないなーと思いますね。
世の中、複数の楽器がすごく上手い人というのはけっこう存在します。
パーカッションなんて特に、何種類もできて、どれもめちゃくちゃ上手い人がたくさんいます。
じゃあ10種類が上手にできる人は、同じくらい上手に2種類できる人の5倍時間をかけたんですか、というとそんなことはないでしょう。
5倍才能があった...という可能性は否定はできませんが、そんなことだけでもない気がします。
(間近で見て、1つの楽器がものすごく上手い人の才能って、やっぱりものすごい感じがします。よね?)

ビジネスの世界でよく、買収や事業多角化のときにシナジー効果(違ったものが合わさって相互に高め合う効果?)なんて言いますが、楽器にもシナジーがあるんでしょうね。

(本郷にあるこのお店、シナジーについては算定不能ですが食事とお茶は極めて美味しいです。金魚と葉巻についても機会があれば味を確かめてみたいと思います。)

テクニックというのは実際は総体的なものですが、話の便宜上、分けて考えます。
ここでは個々のテクニックを要素技術とでも呼びましょうか。
楽器Aをやるのに必要とされる要素技術とその比重が、技術Xが10、Yが4、Zが2だったとします。
楽器Bをやるのには技術Wが3、Zが10必要だったとします。
たぶんAを相当やっても、技術Zはそこそこにしかならないです。
けど、Bをある程度やってAに戻ると、技術Zの関わる部分はけっこうレベル上がったなーって感じがすると思います。
何の練習でも、訓練でも、みんな実感することだと思いますが、時間としても集中力としても「これぐらいはやらないとレベルがまったく/ほとんど/少ししか上がらない」という壁(閾値)がありますよね。

まあ楽器AだけをやっててもXからZまですごく強い、ということは全然あります。
が、それはむちゃくちゃ長く/集中してやってる人の場合です。
集中が要求される状況で毎日何時間も演奏してればその楽器に必要な技術はオールラウンドで強くなるでしょうね。
その状況の確保は、わりと難しいです。

ちなみに、練習時間が複数に分散しても意外に上手くなる原因、もう一個気づいたのがあります。
睡眠学習じゃないですが、楽器を触ってない間にも微妙に上手くなるという現象ですね。
どの楽器も、基礎が体に入り始めてからは、歩いてる間とか寝てる間とか(?)にもちょっとずつ頭の中が整理されてる気がします。
ただしこれは、ものすごく微妙です...
しかも具体的にいつなのかはよく分からないです。ただの勘です。

まあ、触ったことない物は、すぐにたくさん練習できなくてもとりあえず早く触ってみたほうがいいかもしれません。


なんかこんなことばっかり書いてて、ものすごく計算高い人間みたいですが(笑)、むしろ行動は成り行き任せのことが多いです。
次回は、計算高い話はやめて、テクニックは中立だけど愛着は大事。みたいな話について書いてみたいと思っています!

2013年12月20日金曜日

新宿タワレコ行ったら

ひさびさに新宿タワレコ行ったらフロアがだいぶ変わってた。
買おうと思ってたのはフュージョンやジャズやブラジリアンの名盤(のはず。まだ聴いてないけど)だけどほとんどなかった。昔なら多分あったのになー。
intoxicateもらってきたら坪口昌恭さんのコラムのタイトル「これぞアフロポリリズム」。


取り上げてたのはHerbie Hancockの"Sccotash"て曲、Youtubeで聴いたらたしかにかっこいい。
これでフュージョン以前。
ドラムスはジャズドラマーじゃなくWillie Bobo!

で、タワレコでは、お目当てのCDが見つからなかった分違うCDを買いましたとさ。
こうやってYoutubeで何でも観れる時代、CD屋さんはたしかに大変ですよね。
そして、店まで行ってもあるかないか微妙なCDはAmazonで買うようになるから、また...

2013年12月18日水曜日

振り物とストロークの中のグリッド

なかなか練習時間が取れないこの頃ですが、振り物を多く練習してます。
そういう気分です。
一つのバッグに入れて色々持ち運べるから、自転車でふらっと公園に行くのにちょうどいいです。
寒い中で練習しても手を壊すこともないし。寒いけど。

手で叩くタイコを中心にやってきて、何年もそのテクニックが先行してたんだけど、振り物は少しずつ練習して少しずつ本番でも使って、だんだん使える楽器やシチュエーションを増やしてきた感じです。
いつもいつも使うわけではないけど、この曲で使うといいんじゃないか?みたいな時がたまに訪れます。普段の準備は大事ですね...

カシシ、シェケレ、最近始めたマラカス、一番ポピュラーなタマゴ、ポピュラーかどうか知らないが使い勝手のいいバナナ、手作りの貝殻シェイカーや化粧水ボトルシェイカーなどなど。鈴とかヒヅメも含めてもいいかもしれない。
(知らない人には何のことか分からないのも...ありますね。)


振り物は、色々なドラムアンサンブルの中でグルーヴを出すのにけっこう重要な役目を担います。ドラムセットでいうとハイハットの役割に近いでしょうか。
過小評価されてると言われることも多いですが、場所によって位置づけがけっこう違うように思う。縁の下の力持ちっぽかったり、ダンサーの片手間だったりもするし、派手なソロもできる。打楽器が多くない編成だとリズムの中心にもなるし。
今はYoutubeがあるので、色んなコンテクストでの使われ方を簡単に観ることができて、勉強になります。キューバのシェケレ、マラカス、コロンビアのマラカス、ブルキナファソのジャバラなど、勉強というかビックリの連続です...

たいがい高めの帯域の音ばかり出るので、ひとりで練習すると飽きやすいというところはあります。なので最近は何種類も持ってって、どんどん持ち替えながら練習してます。
あと、やり始めた時は、手で思いっきり叩く太鼓に比べて「のれんに腕押し」な感じで物足りなかったけど、それは半分は下手なせいでしたね(笑)。
「のれんに腕押し」じゃないヒットが打てる(?)ようになってくると気分も変わる。
太鼓も上手くなる気がします。
太鼓は基本的にダウンストローク(打ち下ろしたとき)しか鳴らないけど、振り物は「振り上げたとき」と「振り下ろしたとき」鳴ったり、「右に振ったとき」と「左に振ったとき」鳴ったりします。
そうすると、ストローク(振り)の中でチェックポイントというか、厳密にコントロールしないといけない点が倍あるわけです。
実際は太鼓でも、打って鳴らす音符の前のどこかの位置(音を鳴らさない位置)にもグリッドが立っているのですが、そこはあくまでベストエフォートというか、どれくらい正確にそこが取れた結果「打った音」が鳴ったのかは検証のしようがないところがあります。
(意味が分かりにくい話ですが、裏拍を叩くときの体の中の感覚を思い出してもらえれば分かるかと思います。)

というわけで、振り物をやるとストロークのコントロールが全方位的に正確になるかもよ、という話でした。