2015年7月7日火曜日

リズムワークショップ

このウェブサイトにも少し前から掲載してますが、リズムワークショップというものを始めました。
パーカッションのレッスンではなく、ドラムサークルでもなく、リズムトレーニングというようなものでもなく、微妙...いや絶妙な内容のワークショップになっております。

告知的な説明はこちらのページに載せてます。

第一回は10名ほどの方に参加いただきました。
ほとんどの方が打楽器未経験でしたが非常に盛り上がり、
「あと2時間はいける」
「頭がグルグルになった」
「大音響の中でもα波全開」
などの感想をいただきました。
これだけ見ると、若干カルト的な要素があるんじゃないか?という気もする...たぶん大丈夫です(笑)。

内容は誰でも楽しめるように考えましたが、テーマとしては、これまでの自分の演奏体験の中で大事だと思ったことをたくさん盛り込んでます。

書きたいようにバーッと書いてしまうと、ざっとこんな事柄です。
・インターロッキング(噛み合わせ)や対話形式(コール&レスポンスなど)に代表される共同主観的なリズム形成と、分担の難しさ/面白さ(ひとのことも意識しつつ、ちゃんと自分の持ち場を守ること)
・と、その基盤となるパルスのソリッドさ(タテ線が合うこと)と柔軟さ(誰もコケないようにすること)の感得
・クラーベに代表されるリズム上の地形の導入と、その上での遊び方
・最終的に頭がグルグルになること

「頭がグルグル」については、そもそも集団で大きな音を出してループするので、わりと簡単にトランスにはなると思うんですけど、ユニゾン的な、もっと言えば全体主義的なトランスにはならないようにというところをすごく大事に考えてます。
違うパターンが噛み合わさってひとつのリズムになるのは、アフロリズムのひとつ大きな特徴かと思います。そこらへんに鍵があるかなと思ってます。

と、ごちゃごちゃ書いてしまいましたが、次回のリズムワークショップは7月28日(火)19:15から新高円寺South Sound Studioです。
グルグルになりたい方のご参加、お待ちしています!

2015年4月8日水曜日

ストロークの速さ

ストロークの速さ。以前からけっこう気になることが多かったんですが、最近また気になり始めました。
打楽器ではこれがけっこう大事な気がしてます。

1)ストロークの速さと音色
まず、速い方が強い音、まとまった音が出るんですよね。
キレイな音が出るとまでは言いませんが音が立ちやすいです。
音の粒が立つというか。そうするとグルーヴもしやすいし。
下手くそな頃は、とりあえずどんな音楽でも手はフルスイングして、「なんでうまくいかないかなー」と思ってた記憶があります(迷惑)。

この場合「ストロークの速さ」は、打面に当たるときの手やスティックの速度ですね。
(素手だけじゃなくてスティックでもかなり影響あると感じます。)

2)ストロークの速さとタイム
自分より圧倒的に上手い人と並んで叩いてて、特に二人きりの時、何をやっても自分が遅れてるように感じることがあります。
最近はあんまりないですが、以前はよくありました。
相手がどんどん速くなってるわけではないし、自分もどんどん遅くなってるわけではないのに、自分が常にちょっとずつ遅れてるような。
この現象、メカニズムは不明ですが、分かる人には「分かる!あるある!」って感じじゃないですかね?
はたから見てるとさらによく分かったりします。

そういう時の録音を聴いて、同じ人とやるときに、意識してちょっと「前め」のタイムで叩いたりして無理やり調整したこともありました。
こういうことをやると、叩いてる時に、自分でも前のめり過ぎて不安になったりします。
調整後のプレイをまた録音で聴いてみると、直さないときよりはだいぶいいんですけど。

一緒に演奏してる相手は(何か異常に盛り上がってるケースもありますが...)別に前のめりに叩いてるわけではないでしょうね。
どうも上手い人ほど、手やスティックを振ろうしてから音が出る(手が打面に着く)までにかかる時間が短いんじゃないかなと思います。自分も年々短くはなってきてる...気がする。
逆にこの時間が長いほど、出したい音を先に先に予定して叩かないといけなくなります(=前のめり)。

ということでこの「ストロークの速さ」は、手やスティックの初動と振りの速さですね。
想像してみれば分かる通り、振りはそんなに速くならないと思うので、初動が早い(時間がかからない)んでしょう。

なのでここでストローク速いって言ってるのは、
A) (当たる時の)速度が速い
B) 振ろうとしてから音が出るまでが早い
の2つの話みたいです。

B)は即興演奏にもとても重要な能力だと思います。

3)ストロークの速さと即興
手やスティックを振ろうとしてから早く音が出せると、出したいときにすぐ音が出せます。
すなわちより即興的なプレイが上手になる傾向があるようです。
ジャズのプレイヤーが「反応速いよねー」とか言うのは、脳も多少速くはなってるんでしょうが、この話だと思います。
打楽器で言うと、ジャズドラマーはものすごい速いです...

あ、あと、やっぱり止めるスキル、とかもありますね。
これも難しいですね。



余談)手の高さ
ハンドパーカッションの名人で、たまにめちゃくちゃ手が低い人いますけど、振る距離が短くなる=B)の速さが確保しやすい(ギリギリでも間に合いやすい)ので理にかなってますね!
...というだけでは済まなくて、普通の人がやるとA)の速さ(当たる時の速度)が確保できなくなり、強い音や粒の立った音を出すのはめっちゃ難しいです。ガッカリ。

逆に、名人ですごく手が高い人もいますね。
基本、高いとカッコいいですよね。
僕も気持ちの高まりは手の高さで表現するようにしてます!
(それでいいのかどうかは知りません。)
高く上げれるためには、遠くからでも、いつ振り始めたらいつ着くかが分かってないといけないので、経験が必要です。
打面からほど近い低空域で手をパタパタやる経験は誰でも積んでいるのですが、高いところになるほど経験が乏しくなって、座標も把握できなくなったりするように思います。
僕はこれを「制空圏が低い」と言っています(滅多に言う機会がないですが)。
まあ自分もあんまり高くないです。

ということで最後は、手が低いのも高いのもどっちもすごい!という話でした。

2015年1月13日火曜日

予定なし

今年最初のライブが終わりました。
Yalaqwe+レオナ@吉祥寺 Foxhole、観に来てくださった皆様ありがとうございました。
とても真剣に観てくれるお客さんばかりで、お店の雰囲気と相まって、非常に妖しい空気になりました。
演奏しやすかったです。
お客さんには好評だったみたいで何よりです。
ゲストで入ってくれたレオナのタップも、強烈な印象を残したようで。

こんなセットリストでした。

[ 1st set ]
Rum and Coca Cola
Mahjong
Afro Blue
Billie's Bounce

[ 2nd set ]
African Flower
Sweetie Pie
Underneath the Mango Tree

カリプソで始めてカリプソで終わってみました。
合間にソロやデュオを挟んだり、やたらと曲の解説をしたりしていたので曲数が少なくなってしまいました。

バンドの演奏動画は今回は公開する予定はないんですが、自分のソロのところだけYoutubeにアップしたので貼っておきます。
Afro Blueの前奏(?)の一部でした。
別にひとりでやらなくてもいいんだけど、せっかく自分のバンドでやるんだし誰も文句も言わないだろうからちょっと発表の機会を設けさせてもらおうという考えでやっています。


ところで、今年最初のライブが終わって、なぜかライブの予定が全くありません。
こんなことは近年記憶になくて、新鮮な気分です。
ちょっと自分のために演奏してみようと思います。

2015年1月4日日曜日

2015 1/9 Yalaqwe + レオナ@吉祥寺Foxhole

2015年になりましたね。

子供の頃、正月はずいぶん特別なものでした。
テレビたくさん観れたし。
大阪ではよく水間寺に行ってたのを思い出します。

その後東京に来てひとり暮らしをしてまた色んな正月を経験してきました。
近年は、韓国料理屋でK-1(魔娑斗選手の引退試合だった)を観た年、谷中を散歩してた年、インドで寝台列車に乗ってた年、仕事帰りに虎ノ門駅が無人だった年...など思い出しました。

今年は、この歳になってようやく正月の味わいが分かってきたような気がするけど、毎年そう思ってまた忘れてる可能性もあるな。

2015年もたくさん太鼓叩けたらいいなと思います。
ライブ初めは自分のバンドYalaqweです。
シーン横断的な活躍を続けるタップダンサーのレオナをゲストに迎えてお送りします。

このバンドは、年2回ぐらいのスローペースですが、ずっと「エキゾチシズムの再構築」というテーマでやってきました。
畏れられた未開・憧れられた異国・忘れられた混血。
ジャズとアフロリズムで裏からめくりかえしてみたいと思います。

1/9(金) 吉祥寺 Foxhole
Yalaqwe + レオナ:
 池宮ユンタ(per) 高井汐人(ts) 関根恒太朗(as) ヤマトヤスオ(wb) レオナ(tap)
19:00 open / 20:00 1st set / 21:10 2nd set
チャージ¥2000



宅録SoundCloud、たまにアップしてます。
https://soundcloud.com/ennecy/20150104-1a